建築の表情を左右する【室内光】
近年の高層建築物の外観構成要素は主として、カーテンウォール(金属+ガラス)です。
建築物を魅せる視点での光考案のご依頼は、
「夜間=ナイトシーンでの見せ方」を意識したものが多くなります。
それは光が、その建築・ビル単体ではなく
街の、都市の景観を司る要素になる故です。
大阪御堂筋の画像です。
今回はライトアップなどの演出を除いた『光』視点でのお話です。
昼夜問わず、ある程度の照明が点灯している商業施設やオフィス建築、
ひとは無意識に、そのデザインや素材感、経年の劣化を見、感じて
何かを判断しています。
窓からの洩れ光やその照明器具の存在感からも無意識に「何か」を感じ取ります。
大阪 北浜のオフィスビルです。
採用ガラスによっては昼景にも建築の表情として「室内照明」の印象の影響が大きく出ます。
室内照明の光質・存在感が外観の印象をコントロールする要因につながります。
室内照明は「内外の視点を持って」見せたい印象・感じてもらいたい印象に近づける
光設計を施すことで嬉しい副産物を外観の見えに与えることができる・・
1つの室内への投資が嬉しい効果〜人の目に触れる効果(外観印象UP)を見出せるかも!
しれないのです。1粒で2度おいしい♪
御堂筋 淀屋橋駅に近いオフィスビルです。
照明の光質や配光が変わると、受ける印象がとても変わります。
光には感じてもらいたい印象を再現するチカラがあります。
LED光源へのリニューアルは、地元(奈良)の商業施設が梅田のよう!に
なったような印象=時代感を反映したな、と強く思いました(笑)
「室内照明のリニューアル」という事案は光設計とは別軸、照明設備としても浮上します。
経済産業省「新成長戦略」「エネルギー基本計画」や 一般社団法人 日本照明工業会の
「照明成長戦略2020」もあって、 LED光源へのリニューアルはますます増えると感じます。
照明は設備、なのですが、与える効果・効能はとてはとてもソフトでデリケートです。
オフィス空間は、働く方の滞在時間も長く、光は人に対する影響も多大です。
影響が健康や生産性に反映されるので、環境創造として大切な要因です。
街中で見上げる、素敵なオフィスビルで快適に働きたい、内外環境形成の大きな一因を
光は担っています。
光環境設計室
きくはら けいこ
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